クルド難民デニスさんとあゆむ会 Walk with Kurdish Refugee Deniz

私たちは、入管施設に長期収容されたうえに入管職員の暴行を受け、自殺未遂を繰り返すようになったトルコ出身のクルド難民、デニスさんが安心して日本で暮らせるよう手助けしたい、と集まった友人、知人の市民グループです。

仮放免者と入管施設被収容者らへの緊急的な医療対応と待遇改善を求める署名 (google formsから)

 こんにちは、クルド難民デニズさんが現在日本で難民申請中であり、在留資格がなく、仮放免という非常に権利が制約された状況に置かれていることが、デニズさんと妻が抱えている問題の根本にあります。長期の収容を経験したデニズさんは精神的に大きなダメージを受けました。仮放免であるため、妻と共に暮らすことができても、東京都以外の都道府県には許可なしには移動できず、国民健康保険に加入できないことで医療費の全額負担が求められること、就労を禁止されていることで、医療的なケアにかかる費用を払うことが困難です。日本人の妻と共に安定して自立した生活が送れるようにデニズさんのために日本政府及び、法務省出入国在留管理庁が在留資格を与えることを求めます。また、すべての仮放免者と被収容者の状況の改善も求めます。署名に賛同できる方は、以下のリンクからフォームにアクセスし、署名いただくようよろしくお願いします。以下、署名文章も掲載します。

 

docs.google.com

仮放免者と入管施設被収容者らへの緊急的な医療対応と待遇改善を求める署名 (google formsから)

 私たちは、在留外国人の人権問題に様々な立場から取り組んでいる市民グループです。
 入管施設内で起きている異常な人権侵害が次々に明らかになり、国連をはじめ世界でも日本の入管行政や難民認定率の極端な低さが問題視され、あらためて内外の大きな注目を集めています。先の通常国会では、入管難民法改正案が野党や多くの市民たちの反対で事実上の廃案になりましたが、名古屋入管での死亡事件の真相解明は進んでおらず、その後も収容者・仮放免者らに対する処遇に目立った改善がないことが各方面で批判されており、私たちは、入管当局が以下の具体的改善策を早急に取ることを要求します。

一、母国での迫害から逃れて日本で難民申請し、現在は日本人女性と結婚、日本での平穏な家庭生活を望んでいるクルド難民、デニズさんをはじめ、難民認定を求めている多くの外国人たちの申請を真摯に受け止め、早期に正規の在留資格を与えること。

二、強制送還の原則停止。難民申請が却下された場合も、直ちに強制送還の手続きを進めるのではなく、申請者が司法の判断を仰ぐ機会を奪わないこと。

三、 新型コロナ・ウイルスの感染拡大が続いているなか、緊急対策として入管施設被収容者らにワクチンの接種を行い、仮放免者らへの接種に便宜を図ること。

四、 入管施設内の医療体制・対応の現状を再点検し、医療スタッフの増強に加え、いたずらに「詐病」を疑うのでなく、まずは患者としてきちんと診察、手当、入院できる仕組みを早急に構築すること。

五、 ほとんどの収容体験者が、施設内の食事の劣悪さを証言しており、異物が混入していることすらある。日々の食事内容の早急な改善を。

六、 国連人権諸機関から出されている多数の指摘や勧告に従って被収容者に対する処遇を抜本的に改め、全件収容主義や拷問的な懲罰、拘束を中止すること。非正規滞在者を送還するのではなく在留資格を付与し、正規化するよう方針転換すること。

発起人
クルド難民デニズさんとあゆむ会」
共同代表 福島尚文(連絡先 メール: naofuku1973@yahoo.co.jp
                 携帯電話 : 090-9316-5003 )
※個人情報はこの署名活動内のみで使用します。

 

【グーグルフォームのリンクをもう一度貼り付けます】

https://docs.google.com/forms/d/1BtaQ3NsYfHLxzUJM-GiwzC3_cEjBOF00dJZlg6zg4-c/edit?usp=sharing

<ご協力いただいている皆様へのご報告第2弾>

 「クルド難民デニズさんとあゆむ会Walk with Kurdish Refugee Deniz」へのご支援、ご協力をいただいている皆様へ、心より感謝とお礼を申し上げます。今回の「報告第2弾」は嬉しいビッグニュース2件をご報告します

 

入管難民法改悪を阻止し、廃案に追い込みました!★

既にニュースでご存知と思いますが、連日のように続いた国会前のシットインに若者たちや宗教者、留学生、仮放免中の難民申請者・・・を含む各界各層の多数の方々が結集し闘い続けた結果、遂に5月18日の法務委員会採決断念→今国会での法案成立断念=事実上の廃案へと、歴史的な勝利を勝ち取りました。長年さまざまな活動を続けて来られた先輩たちも「自分たちの闘いがこんな形で廃案に追い込めたのは初めての経験だ!」と感激されています。多くの人の努力の積み重ねで入管問題が広く学生層、市民層に「極めて重大な日本問題」と認識されたためだろうと思います。

 

★デニズさんの入院治療費、55万余円を完済できました!★

「あゆむ会」の立ち上げ(3/23)と支援カンパのお願いを始めて(4/6)から短い期間ですが、おかげさまで私たちが当初設定したカンパ募金の目標額60万円をはるかに超え、5月29日現在で累計82件、90万5000円に達しました。そして10回分割払いの予定だった残額を前倒しで、全額支払えました。

多くの方々に助けられて多角的な情報発信・伝達が予想以上にスムーズに進んだこともありますが、関わって支援して下さった方々が本当に自分の問題として、真剣にアピールやその後の署名活動について発信・情報拡散に取り組んでくださったおかげだと思います。心からお礼申し上げます。

 

【カンパ募金】

5月29日現在で累計82件、90万5,000円にもなりました。本当にありがとうございます。

★この中から、デニズさんの入院費用計55万8,490円を2回に分けて支払いました。当初は初回に5万8,490円支払い、残金50万円は10か月の分割払いにしてもらう約束をいただいたのですが、想定以上に多くのカンパ金をいただけたので、5月25日、奥さんが病院に直接出向かれ、全額支払いを済まされました。(2回の支払い領収証コピーは、「あゆむ会」で共有し確認の上、保存してあります)

 

★今後の「あゆむ会」の活動について★

 

【署名運動を継続します】

医療・経済面でデニズさん夫妻を支える第1目標はクリアしましたが、今後の安定的な生活基盤を確保するため、正規の「在留特別許可」が必要です。法務大臣らに在留許可を出すよう要請する署名活動を、今後も続けます。

 

【当面の目標クリアし、次をどうするか、議論しています】

デニズさんの入院治療費を完済できた5月25日夜、「あゆむ会」のメンバーがオンライン会議を開き、「今後の活動をどうするか?」について、突っ込んだ議論をしました。結論から言うと、短い会議だったこともありまだ1つの方向、「次の形」には議論が収れんできませんでした。

しかし、確認できたのは(1)3月に急きょ「あゆむ会」を立ち上げた際の緊急課題、デニズさんの入院費の支払いについては、想定以上のカンパ金をいただき、完済できた以上、直ちに支援者の皆様にお礼とご報告を公表することが何よりも重要。(2)多くのカンパ金をいただいているので、現在の保有残高(29日現在で34万余円)の使い道について、支援の皆様の理解・了解を得ながら使うべきだ。(3)4月7日に公表したアピール文で「緊急に必要な、生きるための生活費および医療費の支援、さらに中長期的に必要な応援の声をお願いします。」と書きました。現状をご報告すれば、デニズさんは2カ月で3回ほどの通院治療を続けています。(4)デニズさんは当面、「仮放免」で就労できず、また健康保険は適用されませんので、もし別の病気治療(例えば、入管収容中に悪化した目の手術など)が必要になった場合は、また大きな支出も必要になる・・・。(5)以上のことを踏まえながら、さらに「あゆむ会としての今後の活動」を議論し、わかりやすい具体的目標などを明文化・設定し、それを支援者に納得してもらって、次のステップへ進む。(6)一方、今回の節目を経て、デニズさんへの経済的支援等を打ち切ったり、会を解散したりという話にはなっていませんので、現状を維持しつつ、早めに議論を深めよう。もし可能なら、支援者の有志の方も参加していただき、方向性について意見交換をするのもいいのではないか・・・といった声もありました。

 

緊急に上記2項目を皆様にお伝えすることを優先し、【活動日誌】は次回に掲載の予定です。                          以上