クルド難民デニスさんとあゆむ会 Walk with Kurdish Refugee Deniz

私たちは、入管施設に長期収容されたうえに入管職員の暴行を受け、自殺未遂を繰り返すようになったトルコ出身のクルド難民、デニスさんが安心して日本で暮らせるよう手助けしたい、と集まった友人、知人の市民グループです。

<ご協力いただいている皆様へのご報告第2弾>

 「クルド難民デニズさんとあゆむ会Walk with Kurdish Refugee Deniz」へのご支援、ご協力をいただいている皆様へ、心より感謝とお礼を申し上げます。今回の「報告第2弾」は嬉しいビッグニュース2件をご報告します

 

入管難民法改悪を阻止し、廃案に追い込みました!★

既にニュースでご存知と思いますが、連日のように続いた国会前のシットインに若者たちや宗教者、留学生、仮放免中の難民申請者・・・を含む各界各層の多数の方々が結集し闘い続けた結果、遂に5月18日の法務委員会採決断念→今国会での法案成立断念=事実上の廃案へと、歴史的な勝利を勝ち取りました。長年さまざまな活動を続けて来られた先輩たちも「自分たちの闘いがこんな形で廃案に追い込めたのは初めての経験だ!」と感激されています。多くの人の努力の積み重ねで入管問題が広く学生層、市民層に「極めて重大な日本問題」と認識されたためだろうと思います。

 

★デニズさんの入院治療費、55万余円を完済できました!★

「あゆむ会」の立ち上げ(3/23)と支援カンパのお願いを始めて(4/6)から短い期間ですが、おかげさまで私たちが当初設定したカンパ募金の目標額60万円をはるかに超え、5月29日現在で累計82件、90万5000円に達しました。そして10回分割払いの予定だった残額を前倒しで、全額支払えました。

多くの方々に助けられて多角的な情報発信・伝達が予想以上にスムーズに進んだこともありますが、関わって支援して下さった方々が本当に自分の問題として、真剣にアピールやその後の署名活動について発信・情報拡散に取り組んでくださったおかげだと思います。心からお礼申し上げます。

 

【カンパ募金】

5月29日現在で累計82件、90万5,000円にもなりました。本当にありがとうございます。

★この中から、デニズさんの入院費用計55万8,490円を2回に分けて支払いました。当初は初回に5万8,490円支払い、残金50万円は10か月の分割払いにしてもらう約束をいただいたのですが、想定以上に多くのカンパ金をいただけたので、5月25日、奥さんが病院に直接出向かれ、全額支払いを済まされました。(2回の支払い領収証コピーは、「あゆむ会」で共有し確認の上、保存してあります)

 

★今後の「あゆむ会」の活動について★

 

【署名運動を継続します】

医療・経済面でデニズさん夫妻を支える第1目標はクリアしましたが、今後の安定的な生活基盤を確保するため、正規の「在留特別許可」が必要です。法務大臣らに在留許可を出すよう要請する署名活動を、今後も続けます。

 

【当面の目標クリアし、次をどうするか、議論しています】

デニズさんの入院治療費を完済できた5月25日夜、「あゆむ会」のメンバーがオンライン会議を開き、「今後の活動をどうするか?」について、突っ込んだ議論をしました。結論から言うと、短い会議だったこともありまだ1つの方向、「次の形」には議論が収れんできませんでした。

しかし、確認できたのは(1)3月に急きょ「あゆむ会」を立ち上げた際の緊急課題、デニズさんの入院費の支払いについては、想定以上のカンパ金をいただき、完済できた以上、直ちに支援者の皆様にお礼とご報告を公表することが何よりも重要。(2)多くのカンパ金をいただいているので、現在の保有残高(29日現在で34万余円)の使い道について、支援の皆様の理解・了解を得ながら使うべきだ。(3)4月7日に公表したアピール文で「緊急に必要な、生きるための生活費および医療費の支援、さらに中長期的に必要な応援の声をお願いします。」と書きました。現状をご報告すれば、デニズさんは2カ月で3回ほどの通院治療を続けています。(4)デニズさんは当面、「仮放免」で就労できず、また健康保険は適用されませんので、もし別の病気治療(例えば、入管収容中に悪化した目の手術など)が必要になった場合は、また大きな支出も必要になる・・・。(5)以上のことを踏まえながら、さらに「あゆむ会としての今後の活動」を議論し、わかりやすい具体的目標などを明文化・設定し、それを支援者に納得してもらって、次のステップへ進む。(6)一方、今回の節目を経て、デニズさんへの経済的支援等を打ち切ったり、会を解散したりという話にはなっていませんので、現状を維持しつつ、早めに議論を深めよう。もし可能なら、支援者の有志の方も参加していただき、方向性について意見交換をするのもいいのではないか・・・といった声もありました。

 

緊急に上記2項目を皆様にお伝えすることを優先し、【活動日誌】は次回に掲載の予定です。                          以上